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2014年3月3日月曜日

【桃色の秘密】 菱餅の色の意味とヒーリングパワー

ひな祭りは、別名「上巳の節句」とも呼ばれる五節句のひとつです。

この頃に桃の花が咲くので、「桃の節句」とも呼ばれますが、昔から桃には邪気を祓う力があるからとも言われています。
もともとは、季節の変わり目に「身のけがれを祓い、無病息災で暮らせるように」と川で身を清めて汚れを祓うという神事でした。
今では、女の子のお祝いとして、甘く香る桃の華やいだお祭りとして定着していますね。

おひな様の人形飾りや、桃の花を飾り、ひなあられ、白酒、ちらし寿司、はまぐりのお吸い物など代表的なひな祭り料理でお祝いしたいですよね!

ひな祭りのカラーといったら、なんといっても桃色のピンクを思い浮かべると思いますが、菱餅に使われる3つの色(ピンク・白・緑)を意識すると、より春らしくカラフルになりますよ。

この色にも意味とヒーリングパワーが込められているんです!

まず、ピンク色は、桃の花のイメージですが、クチナシの色素が使われます。
ピンクや赤い色は、魔除けや祝い事で使われる色でもあります。

白は、何も入れないと思われるのですが、実は、菱形にするようになった江戸時代には、子孫繁栄の願いを込めて菱の実を白い餅に入れていたそうです。
(当時は、緑と白の2色の菱餅だったと言われています)
菱の実は、滋養強壮や消化促進などのヒーリングパワーをもっています。
白色は雪や清純さをイメージさせます。

緑は、健康や長寿を連想させる色で、大地や新緑を象徴しているといわれます。
造血と浄血の作用をもち、女性のホルモン調整にも効果があるとされる蓬を混ぜて緑色のお餅をつくります。

ピンク・赤:「魔除け・お祝い」/桃の花のイメージ/クチナシの実(解毒)
白:「清浄・子孫繁栄」/雪のイメージ/菱の実(滋養強壮・消化促進)
緑:「健康・長寿」/新緑のイメージ/蓬(造血・浄血)

下から緑・白・ピンクの順番で重ねるのが、一般的な菱餅の順番ですが、
「雪の下に息づき始めた緑の草の芽、溶けかかった雪の残る大地に桃の花が咲いている」という、まさにこの時期の季節感を表現していると解釈することができますよね!

だんだんと春の陽気が増す頃、
華やかにうきうきとお祝いをしながらも、
しっかり邪気を払って解毒をし、
新しい季節に備えるために体調を整えるための食養生の智恵が、
菱餅につまっているのですね。